
【ポイント・まとめ】
・足で支える感覚の練習ができたからといって、すぐに立てるわけではない
・「立つ」にためには筋力だけでなく、姿勢アライメントが整っている状態にあることが不可欠
・重要なのは背骨の垂直性を保てるかどうか
→背骨は前後方向には強いが、左右方向には不安定
・背骨をまっすぐに保つにはインナーマッスル(腹腔・下部体幹)が重要
(横隔膜、腹横筋、骨盤底筋、多裂筋)
→これらが腹腔を囲むように働き、体幹の安定性を生む
→積み木のように重なることでアライメントが整う
・バランスに関わる脳の働きも念頭におく
‐脳幹(前庭神経):三半規管などから頭の位置情報を受け取る
‐小脳:受け取った情報を運動に変換し、姿勢制御を行う
‐大脳:最終的な出力・動作の司令を送る
→小脳や脳幹が障害されると、筋力が残っていてもバランスが取れない=立てない
・「筋肉があるのに立てない」のは、脳のバランス制御に問題があるケースも
・バランスとは「頭の位置に身体を合わせること」
・単に筋トレをしても、バランス能力は改善しない
介入例:
・頭の傾きに合わせて身体を誘導する
・運動の切り替え練習(例:様々な立ち座り)で小脳を刺激する
・支持性の感覚練習をした後に立位が取れる練習を積み重ねる
動画内容・チャプター
0:23 感覚練習から立つ練習へ
1:34 定位オリエンテーション
2:59 脳卒中:脳に何らかの不都合が生じている
3:28 背骨をまっすぐに保つにはどういう機能が必要か
4:21 下部体幹
5:33 横角膜、腹横筋 、骨盤底筋、多裂筋
7:11 脳幹と小脳→前庭神経
7:57 小脳は感覚情報を運動に置き換える
9:11 脳幹や小脳が故障→随意運動は障害されないがバランスが取りづらくなる
11:33 指令(司令)を出す練習
12:22 小脳を使って再学習する
13:06 筋肉の問題だけではなく脳の問題も加味する