【脳卒中という病気と後遺症の片麻痺を徹底的に理解する⑨】弛緩性麻痺と痙性麻痺では練習方法が違う・混在している側面も・麻痺側上肢へのアプローチ

【ポイント・まとめ】

・弛緩性麻痺:手足がダラーンと動かない状態・初期の段階で多く見られる
・痙性麻痺:多少は動くが完全に自由ではなく、動こうとすると硬直したり、力が入ったりする

・臨床的に、両者は必ず混在している
‐発症初期は弛緩性麻痺が多く、その後、痙性麻痺に移行することが一般的
‐発病の初期段階ではホメオスタシス機構により脳の修復が始まる
→ 「救済可能」な領域(ペナンブラ)や、一時的に圧迫されていた脳部位の回復次第で、マヒの出かたや深刻度にも個人差が出る

・リハビリの考え方
‐弛緩性麻痺:脳を「元気にする」ことに重点をあてる
 ダイナミックな動き(立ち座り、寝起きなど)を取り入れる
‐痙性麻痺:脳が動きに対して「ピンと来ない」ため、落ち着いて集中し、丁寧な動きで訓練する
‐混雑しているケース:ここが専門家の腕の見せ所
評価や見極め、実際に提供するリハビリのバランスが意外に難しい
→立ち座りやペットボトルを掴んだり離したりする練習は、単調な動作として繰り返しても効果は薄い。メリハリをつけたり、状況に応じて使い分けられる知識や経験が必要
→動作に結びつく筋・関節の構造も熟知する必要あり

・筋肉ではなく脳にアプローチ
‐麻痺自体は筋肉の問題ではなく「脳の問題」
‐筋肉が弱くなるのはその結果であり、リハビリでは脳にアプローチして「感覚・運動・経験」を通じて回復を目指す

動画内容・チャプター

0:41 2つのマヒ:弛緩性麻痺と痙性麻痺
1:11 麻痺の混在:弛緩性と痙性は同時に存在する
1:50 痙性麻痺の発生機序:脳の回復とペナンブラの説明
4:19 麻痺の回復段階:弛緩性から痙性へ(ブルンストローム理論)
5:09 麻痺のタイプでリハビリ法を変える
5:29 初期の脳は元気がない・弛緩性麻痺期の脳の状態
6:26 弛緩性麻痺期の練習:ダイナミックな動きで脳を活性化
7:07 痙性麻痺期の特徴と練習の考え方
8:21 筋肉ではなく脳に注目
9:14 麻痺は混在している
9:45 個別対応の重要性