【体幹筋の自主トレでセルフチェック】歩くと腕が揺れる! バランスの崩れが原因かも!? 芦屋の若松さんのご質問No1

芦屋の若松さんの「歩くと腕が揺れる」というご質問にお答えしようと思います。コメントで記載頂いた内容をベースに話を展開していますので、「原因はここじゃないか」という山田の仮説です。どちらに麻痺があるのか分からないので、とりあえず「左片麻痺」という事にしてお話しています。

若松さんがおっしゃっていた「歩くと腕が揺れる」を考察してみると、色々な歩行パターンの可能性が見えてきます。

僕は実際に身体の状況を見ていませんが、若松さんが回復の過程でどんな代償動作を獲得して今に至るのかも、この問題に関係しているような気がしています。

「歩くと腕が揺れる」のを文字通り理解すれば、「歩行」という動作行為が始まると手の緊張が高くなる、つまり、手の緊張が高まるような歩き方をしてしまっていて、その要因が身体のどこかにあると考えることができます。

「手の緊張が高まる状態」とは、バランスの問題に起因すると思われます。

麻痺側の肩甲骨や上肢全体をギューッと身体に引きつけて、身体の重心が非麻痺足に傾き、よじった状態になると下部体幹に問題が出ます。

上肢全体を硬くして麻痺側の足をムリヤリ振り出しているのだとしたら、解決すべき課題は身体を支える体幹筋を整えること…と仮説を立てました。

前回シリーズでお伝えしたトミーさんの自主トレの続きにもなりますが、「立ち座り」の練習で、下部体幹が上手く使えているかをチェックしてみてください。

今回のリハビリは、一朝一夕にできる自主トレではないです。
手を自然におろした状態で立ち座りが出来るようになるまで、1-2週間くらい時間を要するかもしれません。ゆっくり、丁寧に、時間をかけて挑戦してみてください。

動画で言及していますが、この自主トレのチェックポイントは③つあります。

「上肢が良くなった」のではなく「手の緊張を高めなくてもいいような身体の使い方ができている」かどうかを意識してみて下さい。

感覚に基づいて自分の身体を上手に扱えるようになると、余計な緊張が抜けて、力まなくても動けるようになります。

今回の動画では「体幹筋」に着目して自主トレとセルフチェックの方法をお伝えしました。歩く前の「準備段階」としての意味合いがありますが、もしかしたら、若松さんの「歩行パターン」が上肢の緊張を生んでいる可能性もあるかもしれません。
またコメント下さればお答えしようと思っています。

動画内容・チャプター

1:02 幾つかのパターン:練習の仕方が違う可能性
3:09 体幹筋の問題の可能性
3:38 "揺れる"の歩行例
6:54 歩行が始まると手の緊張が高くなる
8:14 手の緊張が高まる状態って?
10:00 下部体幹の問題を再現
11:30 上肢全体を硬くして麻痺側の足を振り出している
12:45 体幹筋の自主トレ:立ち座り
14:48 チェック①:前傾した時に足裏に体重が乗る・手が緩む
15:59 チェック②:腹筋の力で体を起こすイメージで・手がおりている
16:46 チェック③:状態を維持したまま立ち上がる
18:28 歩行パターンが上肢の緊張生んでいる可能性も