【特別編】病院のリハビリは「ムダ」なのか?

前回動画にいただいたコメントについて、山田なりに思う所がありましたので、今回は「特別編」として動画をお送り致します。
目次
前回動画へのコメント
リハビリ中にPTやOTに話をしても、適当にスルーされてしまう時がある…というコメントを投稿頂きました。
20分1単位を機械的にこなすだけの療法士もいて、リハビリの意味がわからないと感じていらっしゃるようです。「国家資格を持っているのに、こんなものでいいのか?」という憤りがコメントを通じて伝わってきました。
脳卒中片麻痺の方は理不尽な想い・経験をされている
なぜそのようなコメントが寄せられるのかを考えると、やはり脳卒中の患者さんが抱えている「理不尽な思いや経験」が大きいのだと思います。
皆さん、リハビリを始めたばかりの頃は、「1ヶ月、2ヶ月頑張れば良くなるはずだ!」と信じて病院でのリハビリに取り組まれます。しかし、なかなか回復しない現実があり、更には「もうこれ以上良くなることはない」と医師から言われることもあるでしょう。
こうした時、誰しもが「なぜ自分が?」という強い怒りや悲しみを抱えます。
その気持ちが攻撃的な衝動となって、誰かに向かってしまう事があると僕は考えています。
怒りの矛先は立場が弱い人に向けられる
攻撃の矛先は、どうしても自分よりも立場が弱い人に向けられることが多いです。
その最たるものが、病院でリハビリを担当している若手療法士です。
彼らはまだ経験が少ないため、患者さんの気持ちに寄り添いきれないこともあります。
攻撃の矛先が若手療法士に向かうことは少なくありませんが、それが本当の解決になるわけではありません。
若手療法士はいっぱいいっぱい
若手療法士側の立場に立つと、彼・彼女達もまた、非常に大変な立場にいます。
国家試験に合格し、免許を取得したものの、実際の現場では経験が浅く、使い物になりません。
車の運転に例えるなら、免許を取ったばかりで初めて路上に出たようなものです。
若手療法士が自信を持てないのは当然であり、患者さんに「こんなふうにしている先生もいるようです。」「他にもやり方があるみたいですが…」と言われても、なかなか前向きに受け入れられないことがあります。
一方で、単純に勉強不足だったり、他社からの助言や意見を退ける方もいるのかもしれません。
僕も若手療法士や訪問の療法士に、アドバイスがてら動画を送ったり、詳しい説明をすることがありますが、僕の動画を見て「参考になりました」と言ってくれる若手療法士は、正直なところ、100人中1人いるかどうかという程度です。
彼らの経験が浅くて僕と同じように再現出来ないとハナから諦めているのか、それとも、最初から聞く耳を持たずに拒否しているのか…真意は定かではありませんが、少し残念に思います。
攻撃したい衝動は山田に・若手には寛大な気持ちで
さて、脳卒中の患者さんが抱える攻撃的な衝動については、ある程度理解できます。
それでも、どうかその衝動は僕に向けていただきたいと思います(笑)。
若手療法士には少し優しく接してあげると、お互いに良い関係が築けるのではないかと思います。
彼らも一生懸命サポートしてくれていることを忘れないで欲しいです。
今でこそ偉そうにYouTubeで語っている山田も、10年ちょっと前までは病院勤務でしたから。
病院リハビリの意義
脳卒中片麻痺者の方が、病院でのリハビリに疑問を感じたり、不満を覚えることはあると思います。
とは言え、「6ヶ月間のリハビリで全く良くなっていない」という判断は間違っていると言えます。
必ず、何かしらの改善はあるはずです。
それが皆さんの期待するような形・目に見える形ではないかもしれませんが、少しずつ進歩しているのは事実です。
病院で担当した療法士によって効果が違うとか、当たりハズレがあるというのも事実ではありますが、病院リハビリの成果はあまり過小評価しないで頂きたいなと。
病院という環境で過ごせたお陰で、毎日毎日、決まった時間に、決まった療法士さんが1時間も2時間も対応してくれたのです。
病院で毎日定期的なリハビリを受けたからこそ、ご自宅に戻れるようになったという事実もあるはずです。
病院での努力や成果を軽視することなく、次のステップに進んでいくためには、過去のリハビリ体験を軽視しないことが大切です。
病院リハビリに付随して僕たちのような「自費リハ」が存在するのであり、病院のリハビリを否定して、 いきなり自費に行ったところで何も良いことはありません。
同じベクトルで一緒に頑張るために
病院でリハビリを受ける機会は、実はとても貴重なものです。その貴重な時間を最大限に活かすためには、患者さんも療法士もお互いに「協力し合う」ということが大切だと思っています。
僕のように、自費リハを展開する人達がSNSで盛んに情報発信するようになり、患者側の知識やリテラシーも相当高くなっています。
若手の皆さんは大変と思いますが、自己研鑽の良い機会と考えて取り組んで下さい。
ある日突然「○○先生もこの動画と同じようにやって下さい!」「SNSで発信してる先生と一緒のリハビリを受けたい」と患者さんから言われ、(自分は経験が浅いので)「対処できない!嫌だな~」と心の中では思うかもしれませんが、ちょっと興味を示しながら、精一杯対応できるように頑張ってみて下さい。
余裕がなく、切羽詰まった状態であっても、見てる人はちゃんと見ています。
お互いの立場や気持ちを理解しながら一緒に頑張っていくことで、リハビリの時間がもっと意味のあるものになるんじゃないかなと思っています。
動画内容・チャプター
1:50 前回動画へのコメント
3:49 山田も10年前は病院勤務だった
4:11 脳卒中片麻痺の方は理不尽な想い・経験をされている
5:04 気持ちの背景には怒りや悲しみが
7:02 不安感が広がり誰かを攻撃したい衝動を抱えている
8:55 怒りの矛先は立場が弱い人に向けられる
9:51 若手療法士も熟達者のアドバイスを受け入れる余裕がない
10:30 フレンチシェフからキャリアチェンジした言語聴覚士
11:25 ホリエモンと包丁の使い方
12:59 学校を卒業したばかりの療法士
14:47 療法士にまつわる当事者からの不満
15:51 攻撃したい衝動は山田に・若手には寛大な気持ちで
16:03 病院リハがあったからこそ今の自分がいる
17:28 病院の6ヶ月間には意味がある
18:29 若手療法士も自己研鑽を忘れずに